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土谷 邦彦; 河村 弘; 小山田 六郎; 西村 一久*; 吉牟田 秀治*; 渡海 和俊*
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 2, p.1123 - 1126, 1996/00
リチウム含有セラミックスが、核融合炉のトリチウム増殖材として有望視されており、酸化リチウム(LiO)が第1候補材である。LiOは、融点まで相変化しない、高密度、高熱伝導度等の優れた特性をもつ。また、ブランケット構造体の形状は複雑であり、増殖材を充填するためには、微小球の形状が望まれている。さらに、リチウム再処理の観点からも、湿式法(ゾル-ゲル法)による微小球の製造が有効である。本研究において、ゾル-ゲル法による微小球LiOの予備製造試験を行った。本試験結果から、ゲル球製造、ゲル球仮焼及び熱分解・焼結の各工程における条件が決定できた。
古谷 一幸; 北村 和憲*; 三浦 秀徳*; 伊藤 裕*; 倉沢 利昌; 黒田 敏公*; 戸上 郁英*; 佐藤 聡; 秦野 歳久; 高津 英幸; et al.
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 1, p.256 - 259, 1996/00
核融合実験炉における遮蔽ブランケットは熱機械挙動及び製作性、保守性、初期組立等の問題を統括的に考慮して設計開発を進めている。ブランケットは後壁と分離可能で接続には十分な機械的強度が得られるよう溶接により接続される。また第一壁は信頼性が高く実績のあるHIP法により製作される。熱機械解析結果より熱応力及び冷却水圧力により発生する応力は設計値を十分に満足する。また電磁力及び構造解析結果より第一壁を電気的に接続する必要の無い可能性を有していることが明らかとなった。ブランケットと後壁との間に設置された母管から冷却水を取り込む枝管の溶接/切断は管内アクセスにより行いブランケットの交換は炉内遠隔機器により行う。またブランケット据付時間の短縮及び最適な調整を目的としてブランケット及び後壁の初期組立を進めている。
渡邊 和弘; 海老沢 昇; 藤原 幸雄; 本田 敦; 井上 多加志; 椛澤 稔; 栗山 正明; 宮本 賢治; 宮本 直樹*; 藻垣 和彦; et al.
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 1, p.642 - 645, 1996/00
MeV級の大出力中性粒子入射装置(NBI)実現のために、多孔多段型の高エネルギー負イオン静電加速器の開発を行っている。まず、アンペア級負イオンのMeV級加速実証を行うために、出力1MV、1Aの世界最大出力のコッククロフトウォルトン高圧発生器で構成されるMeV級イオン源試験装置(MTF)を建設し、MeV級試験体を用いて水素負イオンの加速実験を開始した。MeV級試験体は負イオン生成部と5段の静電加速部から構成され、これまでに700keVで加速電流230mA、1秒のビーム加速に成功した。また、負イオンビーム光学については3段の加速器を用いて詳細に調べ、ビーム発散角5mrad以下の極めて集束性の良いビームを350keVの高エネルギーで得た。加速電極の熱負荷についても、許容値内に充分に低減できることを明らかにした。
下野 貢; 赤坂 博美; 栗原 研一; 木村 豊秋
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 1, p.646 - 649, 1996/00
大型トリチウム核融合装置(JT-60)の運転はミニコンピュータに備えられた放電シーケンス制御機能に組み込まれているシーケンスロジックにより行われている。そのシーケンスロクジックの追加・修正作業やシーケンス進行状況のトレースを効率よく行えるようにするための各種支援ツールをワークステーション上に構築する。このための開発として次の3つの項目が挙げられる。(1)放電制御シーケンスのロジック情報からワークステーション上にロジック図を自動作成するツールの開発。(2)ロジックの追加・修正作業がワークステーション上で容易に行えるツールの開発。(3)シーケンスロジックの進行状況が容易に把握でき、異常時の原因同定が素早く行えるツールの開発。本報告では、自動作画ツールの概要、自動作画の考え方及び今後の方針について報告する。
木村 豊秋; JT-60チーム
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 1, p.724 - 729, 1996/00
JT-60Uでは実験炉ITERの設計に必要なデータベースを得るため、また、準定常状態で高性能の炉心規模プラズマを得るため、様々な物理・工学プログラムが実施されてきている。各装置・設備では、ボロン化処理による本体真空容器壁調整の効率向上、BCを表面コーティングした炭素繊維強化黒鉛タイルのダイバータ板への採用による不純物低減、VMEバスの高速制御システムによるプラズマ制御機能の向上、高速イオン挙動研究のためのイオンサイクロトロン共鳴周波数帯高周波パワーの増強等、種々の開発が進められた。また、現在負イオンNBI加熱装置の開発や閉ダイバータへの改造が進められている。本発表では、主に最近2年間のこうしたJT-60U各装置・機器の開発内容、並びにこれらによるシステム性能・運転効率向上に基づいた世界最高の核融合三重積の達成等JT-60Uの運転における進展について述べる。
佐藤 聡; 古谷 一幸; 黒田 敏公*; 倉沢 利昌; 戸上 郁英*; 秦野 歳久; 高津 英幸; 大崎 敏雄*
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 1, p.202 - 205, 1996/00
1m及び400mmスケールの、冷却配管内蔵第一壁構造体を、HIP接合により製作した。製作した第一壁構造体は、アルミナ分散強化銅とオーステナイト・ステンレス鋼から構成されている。その構造体は、今後熱負荷試験に用いられる。本論文では、試作及び熱負荷試験のための予備解析の結果を報告する。
功刀 資彰; 高瀬 和之; 小川 益郎; 関 泰
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 1, p.313 - 316, 1996/00
1995年2月から始められたITER安全性サブタスクである核融合炉熱流動安全性試験の概要について報告する。本試験は、(1)真空破断事象(LOVA:Loss of Vacuum Event)及び(2)真空容器内冷却材浸入事象(ICE:Ingress of Coolant Events)について、その熱流動特性を把握すると共に、可動放射化物の移行挙動を把握し、安全解析コード基礎資料(データ)として反映することを目的としている。LOVA予備試験装置については1994年2月に完成し、現在までに破断口を通過する置換流挙動に関する実験を行っている。ICE予備実験装置は、本年9月末に完成し、現在認可手続中である。
高瀬 和之; 功刀 資彰; 小川 益郎; 関 泰
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 1, p.317 - 320, 1996/00
核融合炉の真空容器が破断した場合(LOVA)、圧力差による空気置換が行われた後、破断口部には容器内外の温度差に起因する浮力依存型置換流が形成される。この置換流は、放射化物質等を炉外に放出し続けるため、汚染領域の拡大につながる。そこで、核融合炉真空容器を模擬した縮小簡略モデルを使って、作動流体にヘリウムガス(容器内部)、空気(容器外部)を用い、破断口径一定の条件のもとでLOVA模擬実験を行い、破断口の個数及び位置が置換流量に及ぼす影響を調べ、次の成果を得た。(1)置換流量の値は破断口位置には無関係である。(2)置換流量は容器設置面から破断口までの鉛直方向距離に大きく依存する。(3)容器上部に1個の破断口がある場合は破断口を通る置換流は対向流となるため置換流挙動は抑制される。一方、容器側部に一個の破断口がある場合は、流体の密度差によって破断口の上半分より流入し、下半分より流出する置換流挙動を示す。(4)破断口が2個の場合には、一方が流入口、他方が流出口となるため、置換流挙動は破断口が1個の場合よりも急激に進行する。(5)置換流挙動は、遷移領域を除き、置換流のフルード数と経過時間とは比例関係にある。
竹治 智; 森 雅博; 菊池 満; 二宮 博正; 實川 資朗; 伊藤 孝雄; 栗山 正明; 岸本 浩
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), p.1214 - 1217, 1995/06
定常トカマク炉SSTRのブランケット材の有力候補である低放射化フェライト鋼(F82H)は、強磁性体である為、強磁性効果によるプラズマや装置への影響を詳細に分析する必要がある。ここでは、強磁性体ブランケットにより発生する不整磁場について、不整磁場分布及びそのモード解析を行い、不整磁場によるプラズマ閉じ込めへの影響を評価した。不整磁場は、ポート部で強く発生し、離れるに従って指数関数的に減少する。プラズマ閉じ込めに最も影響が大きいと思われる径方向の不整磁場は、ポート端部で~600G、プラズマ中心で~5Gである。プラズマ表面でのトロイダルモード数=1、ポロイダルモード数=2の不整磁場は約0.4Gであり、プラズマ崩壊(ロックトモード)発生の予測値とほぼ等しい。このことは、更に若干の工夫を加えることにより、ロックトモードを回避できる可能性があることを示している。
正木 圭; 児玉 幸三; 新井 貴; 平塚 一; 柳生 純一; 西堂 雅博; 荻原 徳男; 東島 智
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), p.638 - 641, 1995/00
最近のJT-60U実験では確実にプラズマ性能が改善されてきており、昨年7月には核融合三重積の最高値を達成するとともに、準定常状態においもて良い閉じ込め状態を得ている。このようなプラズマ性能の向上の要因の1つに第一壁技術の開発が挙げられる。JT-60Uでは、デカボランガスを用いたボロナイゼーションをこれまでに6回行っており、不純物低減に効果を挙げている。また、6回目のボロナイゼーションでは、ボロン膜中の軽水素量を減らすためにグロー放電中に重水素とヘリウムの混合ガスを使用した。一方、BC転化CFCタイルは固体ターゲットボロナイゼーション源として作用し、不純物濃度の低減化に有効であった。さらに、昨年10月にはダイバータ板の水冷却実験を行い、プラズマ中の不純物の減少が認められた。また、第一壁中のトリチウム分析を行った結果、これまでに生成されたトリチウムの約50%が第一壁中に残っていることがわかった。
高瀬 和之; M.Z.Hasan*
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 2, p.1538 - 1541, 1995/00
核融合動力炉のプラズマ対向機器に設置する矩形冷却材流路内のMHD熱伝達特性を、流路アスペクト比a/b、プラズマ入射熱流速比B/A及びハルトマン数(磁界の強さ)Haをパラメータとして数値的に検討した。報告者らは、すでにa/bが8、B/Aが100、Haが400までの条件で数値解析を行い、流路プラズマ対向面の熱伝達率はB/Aの増加とともに減少し、a/bの増大とともに増加することを示した。今回は、B/AとHaの値をそれぞれ動力炉の設計値を越える10まで拡張して数値解析を行った。その結果、B/A100、またはHa200の領域ではプラズマ対向面の熱伝達率は一定値に近づくため、B/A及びHaの設計値が増加した場合でも前回までの検討結果でプラズマ対向機器内の冷却材流路設計は十分行えることを明らかにした。さらに、本研究より、最も良好な伝熱性能を示すa/bの値はHaの関数として表せられる、矩形冷却材流路コーナー部に生じるホットスポットの影響はa/bの値に依存して低下する、ことを定量的に明らかにした。
佐藤 和義; 鈴木 哲; 荒木 政則; 中村 和幸; 渡邊 和弘; 横山 堅二; 大楽 正幸; 奥村 義和; 小原 祥裕; 秋場 真人
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 1, p.220 - 223, 1995/00
原研におけるITERプラズマ対向機器の設計及び工学R&Dの現状について報告する。ITERにおいてプラズマ対向機器は、プラズマからの高熱流束及び粒子負荷に対し健全性を維持しなければならない。このため、原研では炭素繊維強化炭素複合材料を用いたダイバータ試験体を用いITER加熱条件を上回る25MW/mの定常熱負荷に耐えることを実証した。また、材料研究の一環としてディスラプション条件を模擬した熱衝撃試験を実施した結果、CVD-Wを使用することに明るい見通しを得た。さらにベリリウム/銅合金接合体に対する機械試験の結果についても併せて報告する。
功刀 資彰; 和田 聖治*
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 2, p.1107 - 1110, 1995/00
プラズマ対向材料がディスラプション時に極めて大きな熱負荷を受けると短時間に蒸発する。この蒸発量(損耗量)はプラズマ対向機器の寿命評価を行う上で極めて重要な量である。本報告は、昨年度開発した1次元のBKW方程式解析コード及びDSMC法コードを3次元に拡張し、両者の特性を比較したものである。その結果、BKWコードの適用範囲についてより詳細に検討する必要のあることが分かった。